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20121018

[asatte Vol.6] 小林ヨウ「福島から立ち上る音楽」


指揮者がかざしていた手を勢いよく振り下ろす。その手の動きに合わせてバフッと、あるいはガタッと、あるいはプーと音が鳴る。演奏者達の手にはリコーダーやピアニカや鉄琴のばちが握られている。指揮者が両手をゆっくり下からすくい上げるように持ち上げる。ばたばたとした音が徐々に強く激しくなっていく。それは何かが立ち上っていく唸りのように聞こえる音楽だ。指揮者はパーカーにジーンズの中年の男性で、演奏者は小学生、会場は震災後の福島の小学校の教室。これがその日の大友良英の即興演奏の風景だった。